お家で薬膳

国際薬膳調理師がお家で作る、薬膳料理や中国家庭料理を紹介する、「レシピブログ」です。

金針排骨湯

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台湾の家庭料理、ゆりの花とスペアリブのスープの『お家版レシピ』です。 

金針菜は、ゆりの花。乾燥した黄色のものは、「黄花菜」と言います。

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生の蕾や、乾燥した茶色の物もあります。

 

 

 

薬膳効能

金針菜の薬膳効能は、

  • 清熱→消炎、解熱等に働くこと。
  • 止血→出血を、止めること。
  • 利水→湿邪を、尿として排出すること。
  • 消腫→腫れ、ムクミを取ること。
  • 解毒→体内に蓄積する老廃物や病邪を取り除くこと。
  • 消癰→邪気が滞り経脈気血を塞ぎ、局部に化膿、腐乱などが表れる疾病の治療をすること。
  • 平肝→肝陽上亢による、目眩や耳鳴りなどの症状を平穏な状態にすること。
  • 補血血虚を治療すること。

となります。

「清熱」「解毒」は、冬にたまってしまった老廃物を、春に取り除くデトックスの手助けとなり…「平肝」「補血」は、春にダメージを受ける肝臓や血の対処法となります。

「利水」は、梅雨に身体に入り込みやすい湿邪を排出し、「清熱」は、梅雨の暑さの対策ともなります。

などなど…金針菜は、春から梅雨にかけてお勧めの食材です。

 

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材料   
  • 金針菜(黄花菜)   15g
  • スペアリブ                   4キレ
  • 干し椎茸        4枚 
  • 人参          4キレ
  • 生姜薄切り       4枚

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作り方
  1. 人参の皮を剥き、乱切りで4キレ準備します。金針菜を水に、浸けます
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  2. 鍋にお湯を、1.2㎏ほど沸かします。
  3. スペアリブ、干し椎茸、生姜を入れ、蓋をして、軽く沸いてる状態で45分、煮込みます。
  4. 椎茸を取り出し、じくを取り除き、半分にカットして、鍋に戻します。人参も加え、蓋をして、軽く沸いてる状態で20分、煮込みます。
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  5. 軽く絞った金針菜を加え、蓋をして、軽く沸いてる状態で、20分煮込みます。塩で、味付けします。味が、物足りない時は、旨味調味料、砂糖を少々、加えます。

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あさり炒飯 


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「定番の炒飯です‼」とは、言えませんが…中華レストランで見ることのあるメニューですよね。ターメリック(ウコン)を、ちょい足ししています。

 

五月病と言う言葉もあるように、春は、ストレスのかかりやすい季節でもあります。そんな、ストレスの薬膳的な対処法の一つとして…

  • 安神→心神の不安を、解消させます。
  • 解鬱→鬱積した状態を、解きほぐします。

の効能を持つ食材を、身体に取り入れます。

また、身体を覆う気の流れが良くなければ、ストレスも溜まりやすいと、言われています。その対策として、

  • 理気→気を、正常に巡らせます。 
  • 行気→気の巡りを、向上させます。

等の効能を持つ食材を、身体に取り入れます。

今回の炒飯は、

の効能を持ち合わせ、薬味のニラ、パプリカとターメリックが、気の流れを、正常に保つ働きを持ち合わせています。

 

<作り方>

  • アサリ缶(内容総量130g)     1缶(アサリは、半分使用)
  • 高菜漬物         30g
  • 葱                     15g  
  • ニラ                                15g 
  • パプリカ                  15g 
  • 生姜           5g 
  • 卵                  2ヶ
  • 米            2カップ(炊き上がり、半分使用)

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  1. アサリ缶は、汁とアサリに分けます。米を硬めに炊きます。この時に、アサリの汁も使用します。水の量は、アサリの汁も含め、米の重量と同量です。油(小さじ1)と生姜のみじん切り(少々)も加えます。
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  2. 高菜漬物、葱、ニラ、パプリカ、生姜は、細かく切ります。卵を溶きます。炊けた米は、半分使用します。アサリも半分使用します。
  3. 鍋をよく温めます。油(大さじ2/3)を入れて、弱火にして、生姜を炒めます。生姜の香りが出てきたら、卵を入れ半熟に炒め、米を加えます。
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  4. 中火にして、手早く混ぜ合わせます。塩(ティースプーン1/3)、ターメリック(2ふり程度)を入れ、アサリ、高菜を加え炒めます。
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  5. 葱、ニラ、パプリカを加え、醤油(ティースプーン1程度)で味付けし、葱、ニラ、パプリカに、火が通れば、完成です。

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トマト、じゃがいも、セロリ、人参と豚スペアリブのスープ

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中華風ポトフ。中国の家庭料理の『お家版レシピ』です。

 

 

薬膳効能

春、そして夏にも、おすすめのスープです。

春は、肝臓、脾臓の調子を整え、造血作用、陰を補う効能を持つ食材を身体に取り入れることが、基本の食養生の一つです。

トマト、セロリは、肝臓の調子を整え…じゃがいもは、脾臓の調子を整える効能を持ちます。人参、豚スペアリブは、造血作用を促進する効能を持ち、人参は、陰を補う効能をも、持ち合わせています。

 

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材料
  • トマト    2ヶ(250g)
  • じゃがいも  2ヶ(250g)
  • 玉ねぎ    1/2ヶ(100g)
  • 人参     1/2本(100g)
  • セロリ    1/2本(60g)
  • 豚スペアリブ 4キレ(300g)

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作り方
  1. トマトを8等分の、くし形切りにして、包丁で皮を剥く。
    f:id:hide8460:20210406151048j:imageこの皮を、お茶パックにいれる。
  2. 鍋に1.2㎏のお湯を沸かし、1.のトマトの皮入りお茶パックと豚スペアリブを加え、蓋をして弱火で45分、煮込む。
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  3. じゃがいも、玉ねぎ、人参の皮を剥き、じゃがいもは、芽を取り除き、食べやすい大きさにカット。セロリは、外側の皮を剥き、同様にカット。
  4. 鍋に3.の玉ねぎ、人参、セロリ、1.のトマトを加え、蓋をして弱火で30分、煮込む。
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  5. 鍋に3.のじゃがいもを加え、蓋をして弱火で15分ほど、じゃがいもに火が通す。トマトの皮入りお茶パックを取り除き、塩小さじ1/4ほどで味付け。
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定番!!焼き餃子

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定番の焼き餃子と言えば…野菜たっぷりの餡に、皮は、カリ〰っと香ばしく‼ ですよね。

 

旬の食材は、その季節に必要とする効能を持ち合わせます。なので…旬の、春キャベツ、新玉ねぎを、たっぷり使用した餃子です‼

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春キャベツと新玉ねぎ

<作り方>    約50ヶ分

  • ②豚粗挽き肉    250g
  • ③塩        6g
  • ③片栗粉      15g
  • ③生姜       7g
  • ③ニンニク     1粒
  • ④旨味調味料    2g
  • ④砂糖       4g
  • ④醤油       8g
  • オイスターソース 8g
  • ④豆板醤      1g
  • ①玉ねぎ      225g
  • ①キャベツ     225g
  • ①ニラ       110g
  • ①葱        75g
  • 胡麻油         5g
  • 紹興酒         5g
  • 餃子皮(直径8.5㎝)     50枚
  1. ①を、みじん切りにします。②を、もう少し細かく切ります↓↓↓
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  2. ①のキャベツを塩揉みします(塩10g)。30分程置いてから、よく水で流し、塩気を抜きます。ザルにきってから、絞ります(出来上がり170g)↓↓↓
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  3. ③の生姜、ニンニクを、すり卸します。大きめのボールに②、③を入れ、混ぜ合わせます。↓↓↓
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  4. 3.のボールに④、①を入れ、混ぜ合わせます。バット等に移し蓋をして、冷蔵庫に1日置きます。↓↓↓
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  5. 餡15g~18g程で、皮に包みます。皮に、餡を載せ、皮の縁に餡の水分をつけます。奥の皮が余るように、二つに折り畳み、端をとめます。次に、餡が飛び出ないようにしながら、上部をとめます。↓↓↓
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  6. 餃子を焼きます。フライパンをよく温めてから、油を敷きます。餃子を並べ、水50ccを入れ蓋をして、5分~8分蒸し焼きにします。蓋を外し、仕上げに胡麻油を、大さじ1/2加え、こんがりと焼き上げます。↓↓↓
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口水鶏

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前回(自家製ラー油)の、続きです。

 

よだれ鶏」と呼ばれる、香辛料の香りと辛味が効いた、甘酸っぱいタレが特徴の四川料理です。この料理を食べると、身体がポカポカと温まり、食欲が沸いてきますよ〰‼

 

使っていなかった鹵味用の香辛料キッドを活用です↓↓↓

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左側、香辛料キッド。右側、鎮江醋。 

 

<作り方> 

  • ①醤油     160g
  • ①日本酒    140g
  • ②砂糖     85g
  • ①香辛料    5g
  • ①葱(青い部分)  2キレ
  • ①生姜薄切り  2キレ

 

  • ③鎮江醋    大さじ1.5
  • ③自家製ラー油    大さじ1.5
  • ③煎り胡麻            適量
  • ③乾燥ニンニク 適量

 

  1. タレの作り方です。①を小鍋にあわせて沸かします。②を入れて溶かします↓↓↓f:id:hide8460:20210311154638j:image
  2. 軽く沸いてる状態で、25~30分ほど煮詰めます↓↓↓f:id:hide8460:20210311155256j:image
  3. こし網等を使い、香辛料、葱、生姜を取り除きます。荒熱がとれてから、タッパー等に移し、冷蔵庫で冷やします。(出来上がり210g。少しトロミがつきます。)↓↓↓
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  4. この冷やしたタレを、ボールに大さじ2杯入れます。③を加えます、(乾燥ニンニクは、軽く砕きながら入れます)↓↓↓


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  • ①鶏モモ肉(320g)    1枚
  • ①日本酒     適量
  • ①葱(青い部分)   2キレ
  • ①生姜薄切り   2キレ
  • 花椒                        少々
  • 香菜      適量

 

  1. 鶏肉の作り方です。①をボールにあわせ、30分置きます↓↓↓
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  2. 鍋にたっぷりお湯を沸かし、①を入れます。蓋をして、軽く沸いてる状態で3分。火を止めて10分置きます。
  3. 冷水で①を、冷まします。
  4. ①を、タッパー等に入れ、塩少々を加えた水と②を入れて半日程、冷蔵庫に入れて置きます。(この状態で3日間ぐらいは、冷蔵保存できます)↓↓↓
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  5. 鶏肉を切り分け、盛り付けます↓↓↓
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  6. タレを掛け、ざく切りした香菜をそえます。

 

自家製ラー油

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「鹵水」と呼ばれる、煮込み用タレの専用香辛料パック「鹵肉料」を活用した、「自家製ラー油」の『お家版レシピ』です。


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薬膳効能

唐辛子が持つ薬膳効能は…温中、散寒、降気、消食、開胃、化湿。

身体を温めるだけでなく、食欲増進や、気の巡りの改善、発汗作用による湿邪の排出などの効果が期待出来ます。

 

材料
  • 朝天椒粉(粉唐辛子)  40g
  • 水          8g
  • 大豆油        300g
  • 胡麻油        30g
  • 鹵肉料        10g
  • 葱(青い部分)                2キレ
  • 生姜薄切り      2キレ
作り方
  1. 耐熱性の鍋敷、軽く濡らしたダスターを準備。その上に、大きめのボールを置き、朝天椒粉、水を合わせ、ビニール手袋等を使い混ぜる。f:id:hide8460:20210309185025j:plain
  2. 小鍋に大豆油、鹵肉料、葱、生姜を合わせる。f:id:hide8460:20210310004713j:plain

  3. 弱火から中火で、じっくり15分ほどかけ、葱、生姜、香辛料をこんがりと揚げ、油に香りを移す。

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  4. 小さなこし網等を使い、葱、生姜、香辛料を取り除く。
  5. 油の温度が180℃になるように、調整。
  6. 3回ぐらいに分けて、①のボールに油を投入。まんべんなく熱がはいるように、その都度、菜箸でかき混ぜる。

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  7. 冷めてから、胡麻油を加える。

 

山薬、クコの実、干し野菜と豚肉のスープ

「白菜干」と呼ばれる、乾燥させた「広東白菜」を使ったスープ「乾菜排骨湯」の『お家版レシピ』です。このスープは、中国広東省の定番家庭料理です。

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薬膳効能

『広東白菜』は、デトックスの手助けとなる「清熱」…消化促進の要因「健脾」…気の巡りの改善「降気」…など春に取り入れたい効能を多く持ち合わせています。

漢方生薬である『山薬』『クコの実』は、中国料理で良く組み合わせられます。それぞれ、「養陰」「潤肺」と言われる効能があり、体内水分を補うなどして、乾燥状態の改善が期待出来ます。さらに、『クコの実』は、春に起こりやすい、かすみ目の対策ともなる「明目」と言われる効能をも備えています。

 

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材料
  • 山薬     15g
  • 陳皮     少々
  • クコの実   5g
  • 棗      1ヶ(15g)
  • 豚スペアリブ 4キレ(300g)
  • 白菜干    20g
  • 干し椎茸   4枚(8g)
  • 人参     8キレ(100g)
  • 龍眼     4ヶ(5g)
  • 生姜薄切り  3枚

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作り方
  1. 白菜干、山薬を一晩水につける。 白菜干は、良く水で洗い、砂を取り除き、付け根を切りおとし、4㎝ほどの長さに切り揃える。山薬は、1/2にカット。
  2. 鍋に1.2㎏のお湯を沸かし、陳皮、クコの実、棗、豚スペアリブ、干し椎茸、龍眼、生姜薄切り、1.の白菜干、山薬を加え、蓋をして、弱火で45分煮込む。
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  3. 椎茸を取り出しヘタを取り除き、鍋に戻す。人参を加え、蓋をして、弱火で45分煮込む。
  4. 塩小さじ1/4ほどで味付け。味が物足りない時は、旨味調味料、砂糖を少々加える。

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