お家で薬膳

国際薬膳調理師がお家で作る、薬膳料理や中国家庭料理を紹介する、「レシピブログ」です。

秋鮭、韮、えのき茸の撈麺

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下茹でした麺を、具材入りスープで手早く煮込んだ料理を「撈麺」と言います。海老の卵を練り込んだ香港の乾麺「蝦子麺」と旬の鮭を組み合わせた撈麺のレシピです!
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薬膳効能

鮭は、脾・胃を温め消化機能を促進する働き「温中」、気・血を補いその巡りを活発にする働き「補気」「理気」「補血」「活血」、等の効能を持ち合わせます。  

韮は、冷え性等の原因となる陽虚の状態を改善する働き「補陽」、血の巡りを活発にする働き「活血」、喘息やしゃっくり等の原因となる、気の上逆を改善する働き「降気」、等の効能を持ち合わせます。  

鮭・韮は、身体を温める温熱性の食材に分類され、この組み合わせは、冷え性や風邪、消化不良等の対策となると言われています。

 

材料
  • 鮭切り身         1枚(75g)
  • 韮            30g
  • エノキ          30g
  • 葱            20g
  • 生姜           2g
  • 蝦子麺          1玉

(調味料)

  • 塩          小さじ1/6
  • 砂糖         小さじ1/6弱
  • 旨味調味料      少々
  • オイスターソース   小さじ1
  • 胡椒         少々
  • ごま油        小さじ1/2

 

作り方
  1. 鮭に日本酒、塩、ごま油を各少々を振り、アルミホイルに包み、蒸し焼きにする。冷まして、皮・骨を除き、ほぐす。
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  2. 韮、エノキ、葱は食べやすい大きさにカット。生姜は細切りにする。
  3. 鍋にお湯を沸かし、蝦子麺を2分茹で、ザルにあげ、水で流しながらほぐす。
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  4. フライパンを温め、油少々を敷き、葱・生姜を炒め、水200㏄、老酒小さじ1/2を加え沸かす。
  5. 鮭、エノキを加え、もうひと煮立ち。(調味料)で味付けする。
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  6. 汁気を沸かし、3.の麺を加え、菜箸で混ぜながら2分茹でる。仕上げに韮を加える。
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「蓮根の豚挽き肉挟み焼き」の中華風スパイス和え

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蓮根の挟み焼きは、中国語で「香煎藕盒」。中国にも存在する家庭料理です。香味野菜を紹興酒、五香粉、塩で炒めたスパイスで味付けしたレシピを紹介します!

  

 

薬膳効能

蓮根は、生食と加熱食で効能が変わります。

加熱した状態では、

脾・胃の働きを高め消化を促進し、食欲不振や慢性下痢等を解消する働き「健脾」「開胃」「止寫」…

等の効能を持ち合わせ、食欲の秋にお薦めしたい食材の一つです。

香味野菜の葱・生姜・にんにく・パクチーもそれぞれ「健脾」「健胃」「消食」等の効能を持ち合わせ、消化不良や食欲不振等の対策となります。

 

材料
  • 蓮根         200g

(挽き肉餡)

  • 豚ひき肉(脂少なめ) 200g
  • 長葱         20g
  • 干し椎茸スライス   2g
  • オイスターソース   3g

(中華風スパイス)

  • 長葱         40g
  • パクチー       10g
  • 生姜         少々
  • ニンニク       少々
  • 赤ピーマン      10g
  • 五香粉        少々(2振り)
  • 紹興酒        小さじ2

 

作り方
  1. 蓮根の皮を剥き、2.5㎜のスライスにカット。水にさらして、アクをぬき、ザルにあげて水気を良くきる。
  2. 挽き肉餡の干し椎茸を水に浸けて戻し、みじん切りにする。長葱もみじん切りに。
  3. (挽き肉餡を作る)大きめのボールに豚ひき肉と、2.の干し椎茸、長葱を合わせ、塩少々(1.5g)、砂糖少々(1.5g)、旨味調味料ひとつまみ、オイスターソース、胡麻油3g、胡椒少々、片栗粉小さじ1を加え良く練る。
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  4. 1.の蓮根の両面に片栗粉をつけ並べる。3.の挽き肉餡をのせ、ヘラ等を使い、しっかりと蓮根で挟む。
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  5. (中華風スパイスを準備する)広東風スパイスの食材をみじん切りにし、ボールにあわせる。紹興酒、五香粉、塩少々(1.5g)、砂糖少々(1g)、旨味調味料ひとつまみを加える。
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  6. フライパンを良く温め、油を少し多めに敷き、4.の挽き肉を挟んだ蓮根を両面しっかりと焼く。
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  7. フライパンの余分な油を、ペーパー等で拭き取り、5.の広東風スパイスを炒めて、紹興酒の水分を飛ばし、6.の蓮根の挽き肉挟み焼きを戻し、さっと和える。
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百合根、梨、白キクラゲのシロップ煮

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梨と白キクラゲをシロップで煮込んだ中華風コンポートは、美肌効果をもたらすと言われる、定番の薬膳スイーツです。

乾燥百合根・蓮の実と組み合わせた「百合蓮子銀耳雪梨糖水」のレシピを紹介します!

 

 

薬膳効能

美肌効果には…

肺を潤す「潤肺」、体内水分等を補充する「滋陰」、体内水分等を作り出す「生津」、皮膚を作り出す「生肌」…

これらの効能を持つ食材を取り入れることが大切だと言われています。

百合根は「潤肺」、梨は「滋陰」「生津」「生肌」、白キクラゲは「潤肺」「滋陰」「生津」の効能を持ち合わせています。

身体を潤す働きがあるので…

美肌効果だけでなく、乾燥肌や喉の渇き・空咳の対策…などの効果も期待出来ます。

 

材料
  • 梨      1ケ(475g)
  • 白キクラゲ  15g
  • 乾燥百合根  10g
  • 蓮の実    15g
  • ナツメ    2ケ(15g)
  • クコの実   5g

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作り方
  1. 白キクラゲ、乾燥百合根、蓮の実を1~2時間水につける。乾燥百合根、蓮の実は、ザルにあげ、水気をきる。白キクラゲは、手で固い部分を取り除き、食べやすい大きさにちぎる。
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  2. 鍋に適量のお湯を沸かし、白キクラゲを2~3分茹で、ザルにあげる。
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  3. ナツメに切れ目を入れる(甘味が出やすくなります)。梨の皮を剥き、8等分のくし切りにする。
  4. 鍋に水900gを沸かし、砂糖120gを溶かす。乾燥百合根、蓮の実、ナツメ、白キクラゲを加え、蓋をして弱火で20分煮込む。
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  5. 梨を加え、蓋をして弱火で40分、梨が柔らかくなるまで煮込む。
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  6. 火を止めて、クコの実を加え、蓋をして5分おく。
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温かいままでも、冷ましても美味しいデザートです!!

「パパイヤ、干しタコ、豚スペアリブのスープ」の効能・レシピ・作り方

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日本では、珍しいフルーツスープの『お家版レシピ』を紹介します!

パパイヤ・干しタコ・豚スペアリブを組み合わせたスープ「木瓜章魚排骨湯」は、中国南方の定番スープの一つです。

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薬膳効能

【パバイヤの効能】

「健胃」胃の活動を正常に整える働き。

「解暑」熱中症や脱水症状等の原因となる暑邪を取り除く働き。

「潤肺」肺を潤す働き。

「消食」消化組織内の未消化物質を取り除く働き。

「解酒毒」飲酒による体調不良を解消する働き。

「通乳」母乳の出を良くする働き。

 

【効能の解説】

パバイヤは、夏から秋にかけてお勧めの食材です。

夏は、暑邪が身体に侵入しやすく、脾・胃に負担のかかり易い季節になります。その対策となる「解暑」「健胃」の働きは、夏に必要な効能となります。

乾燥した天気の続く秋は、呼吸を主る肺に負担がかかり易い季節です。肺に潤いをもたらす「潤肺」の働きは、秋に必要な効能となります。

 

豚肉は、身体に潤いをもたらす「滋陰」の効能を持ち合わせ…ピーナッツは、肺に潤いをもたらす「潤肺」の効能を持ち合わせ…タコは、皮膚を作りだす「生肌」の効能を持ち合わせます。…など…レシピのスープは、材料の組み合わせから、乾燥した天気の続く秋にお勧めのスープとなります。

その他、滋養強壮、体力回復、乾燥肌や空咳の対策、美肌、食欲不振の対策、便秘対策…などの効果が期待出来ます。

 

材料
  • パバイヤ       1ケ(400g )
  • 干しタコ       15g                
  • 豚スペアリブ     4キレ(320g)
  • 皮付き生ピーナッツ  15g
  • 黒目豆        15g
  • 陳皮         少々
  • 紅棗         1ケ(7g)
  • 生姜薄切り      4枚     

 

作り方
  1. パバイヤの皮を剥き、縦半分にカットし種を取り除き、さらに縦半分、横半分にカットし8等分に。
  2. 鍋に1.2kgのお湯を沸かし、豚スペアリブ、干しタコ、皮つき生ピーナッツ、黒目豆、陳皮、紅棗、生姜薄切りを加え、蓋をして弱火で60分煮込む。
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  3. 1.のパパイヤを加え、蓋をして弱火で30分煮込む。
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  4. 塩小さじ1/6ほどで味付け。

 

「南乳風味の東坡肉(トンポーロー)」の効能・レシピ・作り方

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中国南方で作られる東坡肉(皮付き豚バラ肉の角煮)「南乳扣肉」の『お家版レシピ』を紹介します!

南乳は、豆腐を紅麹で発酵させた調味料です。煮込み料理の他、揚げ物や釜焼き料理の隠し味に活用したり、お粥に添えたりもします。
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薬膳効能

【豚肉の効能】

「滋陰」体内水分等を補充する働き。

補気」気の活動が不足した状態を改善する働き。

補血」血の栄養分等が不足した状態を改善する働き。

補腎」腎機能を温め、その活動を活発にする働き。

 

【効能の解説】

身体に潤いをもたらす「滋陰」の働きは、肌の乾燥・喉の渇き・空咳などの対策となります。

生命活動を維持するために重要となる、気・血の状態を補う「補気」「補血」の働きは、病後の体力回復・虚弱体質の体質改善・産後の母乳不足などに良い影響を与えます。

成長・発育・生殖を主る腎機能の活動を補う「補腎」の働きは、滋養強壮、精力増強などに繋がります。

 

レシピの主材料である『皮つき豚バラ肉』は、これらの効果が期待出来る食材となります。その他にも…豚皮に豊富に含まれるコラーゲンは美肌効果に…脂分は腸の潤滑油となり便秘対策に…などの効果も期待出来ます。

 

 

材料
  • 皮付き豚バラ肉   1kg
  • ほうれん草           1束
  • 長葱の青い部分   2キレ
  • 生姜スライス          2枚

(調味料)

  • 南乳          80g(固形60g、汁20g)   
  • 醤油       15g
  • 砂糖       45g
  • 水        550g
  • 日本酒      50g
  • 老抽(中国醤油) 適量
  • 水溶き片栗粉   少々

 

作り方
  1. 皮付き豚バラ肉を、幅7cmほどにカット。
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  2. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、1.の皮つき豚バラ肉を蓋をして弱火で1時間茹でる。
  3. 2.の皮つき豚バラ肉を取り出し、バットに移しフォークで皮目を刺す。(焼く工程での破裂を防ぎます)
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  4. クッキングペーパー等で3.の皮付き豚バラ肉の水分を拭き取り、老抽を皮に数滴たらし、クッキングペーパー等で均等に塗る。
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  5. フライパンを良く温め、弱火でじっくり4.の皮つき豚バラ肉の皮を焼く。
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  6. 冷水で流し、冷めてから1.5㎝の厚さにカット。
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  7. 南乳の固形分をスプーン等で潰しておく。鍋に水、日本酒を合わせて沸かし、南乳、醤油、砂糖、長葱の青い部分、生姜スライスを加える。
  8. 6.の皮付き豚バラ肉を加え、落とし蓋をして、さらに蓋をして弱火で1時間煮込む。
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  9. 8.の皮付き豚バラ肉と、茹でたほうれん草をお皿に盛り付ける。煮汁を適量の水でのばし、水溶き片栗粉少々でとろみをつけ、具材にかける。

「沙參、玉竹と骨付き鶏もも肉のスープ」効能・レシピ・作り方

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補陰薬(体内水分等を補充する働きをもつ生薬)に分類される、沙参・玉竹と鶏肉を組み合わせたスープ「沙參玉竹雞湯」の『お家版レシピ』です。

秋の天気の一番の特徴は、乾燥…。この乾燥の対策となるスープです。

 

 

薬膳効能

「滋陰潤肺」「益胃生津」

内水分等を補充することで、体内に潤いを与える。肺を潤すことで、肌や髪の乾燥、乾いた咳など燥邪が要因となる症状を改善する…

胃の機能を高め、消化活動を促進し、体内水分を作り出す…

などの効果が期待できます。

 

「滋陰」「潤肺」「生津」などの効能を持つ食材を身体に取り入れることは、秋の乾燥対策となります。レシピのスープでは、生薬である沙参・玉竹・枸杞が、それらの効能を持ち合わせています。

 

材料
  • 沙参           10g
  • 玉竹           10g
  • 山薬           10g
  • 枸杞           5g
  • 紅棗           2ヶ(10g)
  • 陳皮           少々
  • 生姜薄切り        4枚
  • 骨付き鶏もも肉ぶつ切り  2本(600g)

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作り方
  1. 山薬を半日ほど、水に漬ける。
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  2. 鍋に1.7kgのお湯を沸かし、骨付き鶏もも肉を加え、ひと煮立ち。アクを取り除く。
  3. 残りの材料全てを加え、蓋をして弱火で2時間煮込む。
    f:id:hide8460:20220902015326j:image(15分後)
    f:id:hide8460:20220902015359j:image(1時間後)
    f:id:hide8460:20220902015428j:image(2時間後)


  4. 塩小さじ1/4で味付け。

 

 

 

ハトムギ、ヘチマ、乾燥ふくろ茸、豚スペアリブのスープ

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日本では、食べる機会の少ないヘチマと乾燥ふくろ茸に、ハトムギ、豚のスペアリブを組み合わせた「薏米丝瓜排骨湯」の『お家版レシピ』です。
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薬膳効能

ヘチマは、体内の異常な熱を冷ます「清熱」の他、咳・吐き気・目眩の要因となる痰を取り除く「化痰」、などの効能を持ち合わせます。

ふくろ茸は、熱中症や脱水症状の要因となる暑邪を取り除く「解暑」、夏に負担を受けやすい脾の働きを改善する「健脾」、などの効能を持ち合わせます。

ハトムギは、「清熱」「健脾」の他、食欲不振や浮腫みの原因となる湿邪を尿として排出する「利水」、などの効能を持ち合わせます。

など…蒸し暑い夏にお勧めのスープです!!

 

材料
  • ヘチマ       1/2本(200g)
  • 乾燥ふくろ茸    10g
  • ハトムギ      20g
  • 紅棗        2ヶ(15g)
  • 陳皮        少々
  • 生姜薄切り     4枚
  • 豚スペアリブ    4キレ(300g)


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作り方
  1. 乾燥ふくろ茸を、水に30分ほど漬け、軽く水洗いし、お茶パックに入れる。(乾燥フクロ茸は、食べられる食材ですが…丁寧に下処理しても、砂などが残ってしまうことがあります。今回は、スープの出汁として活用するレシピです。)
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  2. ヘチマは、ピューラーで皮を剥き、縦半分にカットして、1.5cm幅のスライスにする。紅棗に、切れ目を入れる。
  3. 鍋に1.2kgのお湯を沸かし、ヘチマ以外の材料を全て加え、蓋をして弱火で70分煮込む。
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  4. ヘチマを加え、蓋をして弱火で20分煮込む。
  5. 塩小さじ1/4、旨味調味料少々、砂糖少々で(ヘチマが柔らかくなっているので、崩さないように)味付け。
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